日本に居ては分からない各国のエコ事情を、海外在住経験者や在住中の人の“生の声”でお伝えします。 |
|
筆者/テンモー
県南在住の主婦で、夫と中学生の子ども2人の4人暮らし。夫の仕事でタイに3年間在住の経験あり。 |
|
前回は、タイのゴミ分別について書きましたが、やはり日本に比べれば、環境問題やエコに対するタイの人々の意識は、まだまだ高いとはいえないと思います。とはいえ、タイ人なりのエコな暮らしや伝統文化に根ざした独特のエコ感覚があるのも事実。彼らにとっては、ごく自然で“フツー”に行っていることが、日本人の目には新鮮に映ることもありました。
例えば、ある家の奥さんが窓から生ごみをポイポイ捨てているので、驚いて理由を聞くと、「だって鳥が食べに来るでしょ!」との答え。当然、捨てている場所は生ごみで汚れますが、「そのうち鳥が食べてなくなるからOK」というわけです。
また、あるタイ人の知人が、パンを詰め込んだビニール袋を持っていたので、「何に使うの?」と聞くと、「池の魚にあげる」とのこと。実は、熱心な仏教徒が多いタイには、「タンブン」という風習があります。これは、「善行を積む」という意味で、タイではタンブンを続けていれば来世で幸せになると信じられています。知人はタンブンのために、わざわざ清掃員に頼んであちこちのごみから賞味期限切れで捨てられたパンだけを集めてもらい、魚にあげていたのです。確かに、生ごみとして捨てられるよりは、魚のエサとして食べてもらった方が食品ロスにもならずエコ!
こんな風に、決して環境教育などが盛んでなくても、昔からの風習や宗教の教えが自然とエコにつながっているのもタイらしいところです。
|
|
『ウォーターボーイズ』『ロボジー』の矢口史靖監督が、ベストセラー作家・三浦しをんの原作『神去なあなあ日常』を映画化した青春コメディー。都会っ子の主人公が、1年間の林業研修プログラムで成長していく姿をコミカルに描きます。過酷な林業の現場や森林が果たす役割などもうまく盛り込まれています。 |
猟師として山で生きる“義っしゃん”の元を訪ねた「俺」の視点で語られる物語。不便に思える山奥で、五感と知恵をフル稼働させて生きる義っしゃんの暮らしは豊かそのもの。食物の安全性や輸送コストの観点から「地産地消」が叫ばれて久しいですが、猟師の生活はある意味、その究極の形。学ぶことが多いのに驚かされます。 |
|