くまにちコム



  2014年12月17日掲載







 2014年もいよいよ残りわずか。そんな中、「早くしなければ」と思いつつ手つかずになっているのが、「大掃除」という人も少なくないのでは? 普段はやらないこところまで念入りに片付けてスッキリ新年を迎えたいものですが、ごみの処分や分別に頭を悩ませることも…。熊本市を例に、大掃除にありがちなシチュエーションごとに、正しいごみの出し方を解説します !


張り切って大掃除したのはいいけど、
こんなにたくさんごみが出ちゃった…。
分別だけちゃんとして、とにかく
一度に捨ててしまおう!

◎1回の収集で出せるごみの量は決まっています!
 待ったぁ~! 1回の収集でごみステーションに出せる量は、45リットル袋(熊本市指定の大袋サイズ)で原則1人2袋までです。また、3人以上の世帯の場合は5袋までとなっています。大掃除で出たごみをすぐに捨てたい気持ちは分かりますが、決められた量は守ってくださいね。



とにかく捨てるわよ~ ! ところで、これってどの
ごみに分別すればいいの? 年内の収集日も少ないから、
“燃やすごみ”で出しちゃえ!

◎ルール違反のごみは回収されません !
 ちょっと、ちょっと ! 分別せずに出すと、資源物がリサイクルできないだけでなく、分別されていないごみは「ルール違反シール」 を貼られ、回収されません。あなたの住む地域の美観を守るためにも、きちんと分別を ! 迷った時は「家庭ごみ・資源収集カレンダー」でチェックしてみてください。

■「家庭ごみ・資源収集カレンダー」は熊本市のホームページからもダウンロードできます



この古いソファ捨てようかな。
大型ごみの手続きは面倒だし、分解して捨てれば、
“燃やすごみ”でいいよね!

◎「捨てる」だけでなくリサイクルも考えて!
 そのソファがまだ使えるなら、熊本市の「リサイクル情報プラザ」やリサイクルショップ、フリーマーケットなどを利用して、必要とする人に譲るという方法を考えて。処分する場合は、「ごみゼロコール」に電話して大型ごみの手続きを行ってください(申し込み日によっては年内に収集できない場合もあります)。

■リサイクル情報プラザ/TEL 096(380)2799
■ごみゼロコール/096(353)7171[月~土曜(年末年始を除く)8時半~17時]



思いっきり庭木の枝を切り落としてストレス発散になったけど、
ごみに出せるのかな!?
あ! 久々にたき火でもしちゃおうかな?

◎落ち葉を燃やしていいのは歌の中だけ!
 「たき火だ、たき火だ、落ち葉たき~♪」って、ダメダメ~! ごみの野外焼却は、法律で原則禁止されています。せん定した枝や落ち
葉は、透明ごみ袋に入れて燃やすごみの日に出しましょう。ただし、庭の草や花、芝生などは燃やすごみの指定袋で出す必要があるのでご注意を。



※今回紹介したごみの出し方は熊本市のルールです。
  市町村によって出し方・分別方法などは異なります。
■取材協力/熊本市ごみ減量推進課、廃棄物計画課






大掃除のついでに知っておこう
「特定品目」の分別回収

 熊本市では10月2日から、蛍光管や水銀を含む体温計・血圧計、乾電池など特定品目の分別回収が始まりました。その目的や市民の反応などを聞きました。

 昨年10月に熊本市と水俣市で開催された「水銀に関する水俣条約外交会議」。これを機に県と熊本市では、水銀の使用をできるだけ避け、適切に処理を行う「水銀フリー社会」の実現を目指す政策を進めています。
 その一環として始まったのが「特定品目」の分別回収。特定品目とは蛍光管や水銀を含む体温計・血圧計、乾電池、ガス缶・スプレー缶、ライターなどの5品目。これらに含まれる水銀が回収後に取り出され、熊本市の環境総合センターで厳重に管理されます。

ルールの周知を徹底
 特定品目の分別回収開始から2カ月半。市廃棄物計画課では「ごみステーションの状況から分別はほぼ順調」と見ています。一方で「大掃除シーズンなので、問い合わせが急増することも予想されます」。対応や周知を徹底する方針です。
 市民の反応はどうでしょうか。「多少面倒でも環境のためなら」「常時持ち込める施設を設けてほしい」など理解や要望がある一方、「分別が必要な理由やメリットの啓発が足りないのでは」「分別回収が始まったことさえ知らない」といった声も聞かれるようです。
 水銀問題外交会議の開催地として、“KUMAMOTO”が率先して手本となれるか―。私たち市民も意識して取り組まなければなりませんね。




 
 
 日本に居ては分からない各国のエコ事情を、海外在住経験者や在住中の人の“生の声”でお伝えします。
筆者/テンモー
県南在住の主婦で、夫と中学生の子ども2人の4人暮らし。夫の仕事でタイに3年間在住の経験あり。
前回は、タイのゴミ分別について書きましたが、やはり日本に比べれば、環境問題やエコに対するタイの人々の意識は、まだまだ高いとはいえないと思います。とはいえ、タイ人なりのエコな暮らしや伝統文化に根ざした独特のエコ感覚があるのも事実。彼らにとっては、ごく自然で“フツー”に行っていることが、日本人の目には新鮮に映ることもありました。
 例えば、ある家の奥さんが窓から生ごみをポイポイ捨てているので、驚いて理由を聞くと、「だって鳥が食べに来るでしょ!」との答え。当然、捨てている場所は生ごみで汚れますが、「そのうち鳥が食べてなくなるからOK」というわけです。
 また、あるタイ人の知人が、パンを詰め込んだビニール袋を持っていたので、「何に使うの?」と聞くと、「池の魚にあげる」とのこと。実は、熱心な仏教徒が多いタイには、「タンブン」という風習があります。これは、「善行を積む」という意味で、タイではタンブンを続けていれば来世で幸せになると信じられています。知人はタンブンのために、わざわざ清掃員に頼んであちこちのごみから賞味期限切れで捨てられたパンだけを集めてもらい、魚にあげていたのです。確かに、生ごみとして捨てられるよりは、魚のエサとして食べてもらった方が食品ロスにもならずエコ!
 こんな風に、決して環境教育などが盛んでなくても、昔からの風習や宗教の教えが自然とエコにつながっているのもタイらしいところです。




 『ウォーターボーイズ』『ロボジー』の矢口史靖監督が、ベストセラー作家・三浦しをんの原作『神去なあなあ日常』を映画化した青春コメディー。都会っ子の主人公が、1年間の林業研修プログラムで成長していく姿をコミカルに描きます。過酷な林業の現場や森林が果たす役割などもうまく盛り込まれています。



 猟師として山で生きる“義っしゃん”の元を訪ねた「俺」の視点で語られる物語。不便に思える山奥で、五感と知恵をフル稼働させて生きる義っしゃんの暮らしは豊かそのもの。食物の安全性や輸送コストの観点から「地産地消」が叫ばれて久しいですが、猟師の生活はある意味、その究極の形。学ぶことが多いのに驚かされます。
次回は来年1月28日に掲載予定です。


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