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くまもとエコモーションキャンペーン 2010身近なエコからはじめよう! くらしの中でできるECOは何?
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最終更新 2010/11/25
  特 集  


特集 | ECO(=エコ)ラムエコモーション Pick Up





  節約の知恵


 自動車は今や生活必需品。特に熊本のような地方都市では“日常の足”として重要な役割を担っています。気になるのは環境負荷。エネルギー浪費や余分な排ガスを出さない運転を心掛けたいもの。また、ガソリン代は家計にも影響します。そこでお薦めしたいのが、環境にも家計にも優しい「エコドライブ」。ちょっとしたテクニックや心掛けで、節約を兼ねたエコという“一石二鳥”が得られそうです。


ゆっくり加速、早めの減速を

低燃費走行のコツ
熊本市世安町のトヨタカローラ熊本を訪ね、
低燃費走行のコツを教わりました。


 急発進・急ブレーキはもちろん禁物ですが、肝心なのは走行中の心掛け。急な加減速を避けることが最も重要だそうです。「街なかで燃費が悪くなるのも加減速の繰り返しが原因。一般に1回の急発進・急加速で、100メートル走れる燃料を余分に消費するといわれます。100メートルの距離をゆっくり発進し緩やかに加速すれば、同じ燃料で200メートルの距離を走れることになります」と同社。「燃費は車の性能だけの問題と思われがちですが、利用する環境や運転の癖が大きく影響するんですよ」
 走行中もできるだけ一定の速度を保ち、十分な車間距離を取ることが大切。車間距離をしっかり保てば、前の車に合わせた加減速を減らせるうえ、赤信号などで早めにアクセルを離すようになるため、自然と燃料の節約につながります。
 ただし、渋滞に巻き込まれたり、道に迷って走行距離をロスしたりすれば、いくらエコ運転のテクニックを身に付けても“水の泡”。事前にきちんと運転計画を立てて乗ることが大前提といえます。
 あまり関係なさそうですが、運転中のエアコンや電気の使用も、燃費を大きく左右します。エアコンのコンプレッサーや電気をつくる発電機を回すのにエンジンの動力を使うためです。エアコン使用を控えめにする。停車中はヘッドライトを小まめに消す―など、家庭で行う節電と同じような心掛けを持てばエンジンへの負荷を減らすことができ、余計な燃料を使わずに済みます。





加減速の少ない運転を心掛ければ
燃費はさらに良くなるという



グッズで燃費性能さらにアップ!!
環境配慮型のタイヤ、ホイール、エンジンオイル・・・
車種に合った製品選んで

 運転の仕方以外にも燃費性能を上げる方法はあります。カー用品の専門ショップ「タイヤ館みなもと熊本店」(熊本市幸田)に、グッズやメンテナンスについて最近のトレンドを聞きました。
 グッズの代表格といえば「エコタイヤ」。路面を転がるときの抵抗を抑えて「低燃費」を実現し、その一方でぬれた路面でのブレーキの効きを高めて「安全性」を確保したことが特長。主要メーカーの調査によると、ユーザー満足度は9割を超え、「燃費が良くなり給油回数も減った」との声も。最近では、サイズバリエーションが豊富になり、車種選択の幅も広がっているそうです。
 タイヤに取り付けるアルミホイールは軽量化がポイント。主流は材質が薄く、しかも強度が保たれた製品といいます。「大きいサイズになると従来品より2〜3キロも軽いものもあり、それだけでかなり燃費に差が出ます」と同店。
 エンジンオイルも重要です。同店は「売れ筋は、エンジンを効率よく稼働させるために開発された粘度の低い低燃費車対応製品。とにかく車種に合った製品を選んで」とアドバイス。オイル交換は小まめにやらないと燃費性能が落ちるそうです。走行距離3000キロで交換が理想といわれます。

「タイヤ館みなもと熊本店」にラインアップされているエコ対応製品の一例


 日ごろのメンテナンスも燃費を大きく左右します。最も重要な点検項目はタイヤの空気圧。抜けたらエンジンに大きな負荷がかかるうえ、減りや偏った摩耗が進みます。「1カ月に1回のチェックで十分」(タイヤ館みなもと熊本店)。空気圧はカーショップやガソリンスタンドなどで調べてもらえます。






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 ECO(=エコ)ラム【5】 

くまもとエコモーションキャンペーン
総合コーディネーター

篠原 亮太さん(熊本県立大学環境共生学部教授)
キーストーン種
生態系維持に重要な役割
 名古屋市で先月開かれた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)では、生態系から得られる利益の分配をめぐって先進国と途上国が互いの利益を主張した結果、合意に達しませんでした▼生態系は、さまざまな生物の絶妙なバランスの上に成り立っています。かつてアメリカ西海岸で生態系の一部を人の都合で変えたところ、思わぬ事態を引き起こした例があります。海を豊かにする大型海藻であるケルプの森にすむラッコが、ウニや貝をよく食べるので、漁師たちがラッコをケルプの森から追い出したのです。すると、ウニがケルプを食べ尽くし、ケルプの森が消えてしまいました▼ラッコはケルプを食べるウニの数を調整する重要な役割をする生物でした。このような生物を「キーストーン種」といいます。目先の利益ばかりを追い求めると、大切なものを失うことを忘れてはいけません。

◇しのはら・りょうた 1973年、北九州市環境衛生研究所入職。99年から現職。「くまもとエコモーションキャンペーン」総合コーディネーター。福岡県出身。
 エコモーション Pick Up vol.6 

家庭のCO2削減 お手伝い
「くらしのエコアドバイザー」

 熊本県地球温暖化防止活動推進センター(熊本市、宮原美智子センター長)は、家庭生活などで排出される二酸化炭素(CO2)の削減方法を助言する「くらしのエコアドバイザー」事業をこのほどスタートしました。現在、相談モニターを募集中です。
 相談に応じるのは、同センターの養成講座を受講し専門知識を身に付けた“精鋭”11人。家の間取りや家族構成、家電類の使い方、入浴・洗面時のお湯の使用状況、自動車の乗り方など、暮らしぶりを細かく診断。生活スタイルの改善から省エネ家電への買い替え、太陽光発電導入・リフォームまで、家庭に応じた改善策を具体的に提案してくれます。「要望があれば直接、ご家庭を訪問して診断します」と宮原センター長。「少しの工夫でCO2を減らすだけなく家計も得するコツを学びませんか」。相談無料。詳しくは同センターTEL096(356)4840。
診断の参考資料になる「うちエコ相談カルテ」。ほかにお湯の使用状況や家電類の使い方などの記入項目がある


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