提唱】熊本日日新聞社 【特別協力】熊本県、熊本市、環境省九州地方環境事務所、国土交通省熊本河川国道事務所
くまもとエコモーションキャンペーン 2010身近なエコからはじめよう! くらしの中でできるECOは何?
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最終更新 2012/02/29



エコ意識 普段の生活から


 2011年度の「くまもとエコモーションキャンペーン」では「いま一度、自分のくらしを見直そう」をテーマに7回の紙面特集で節電、節水、ごみ減量など暮らしに身近なトピックを取り上げ、環境に優しい行動について考えました。今回は総まとめとして、これまでを振り返るとともに、総合コーディネーターの篠原亮太・県立大環境共生学部教授に総括してもらいました。河川清掃イベントや図書贈呈などの関連企画も紹介します。
2011年度総括特集





7/27掲載

 東日本大震災の影響に伴い、全国的に節電が求められた昨夏。熊本市で建築設計事務所を営む矢野雅三さんに、家庭での消費電力量が多いエアコン(冷房)や冷蔵庫、テレビなど4家電を中心に、節電の工夫を指南してもらいました。暑さ対策では、グリーンカーテンや打ち水など、昔ながらの“先人の知恵”を学び、その効果を実感しました。
 


8/31掲載

 節水対策の一つとして、水の効率的な活用にスポットを当てました。環境保全のために水の循環利用を進める県内企業の取り組みを紹介。熊本市の主婦・中村真由美さんからは炊事・洗濯などの過程でできる水のリサイクルのアイデアを教わりました。
 


9/28掲載

 国土交通省の統計によると、国内の二酸化炭素(CO)の年間総排出量の約2割が運輸部門で、うち自動車が約9割を占めています。エコドライブなど環境に配慮した自動車利用について、企業活動でできること、個人でできることの両面から考えました。
 


10/26掲載

 家庭ごみの約4割を占めるという生ごみが多く発生する台所をテーマに、食材の準備、料理、保存・後片付けの各過程で、ごみ減量のアイデアを紹介。アドバイスしてくれたのは、環境省職員を夫に持ち、普段から環境に配慮した暮らしを実践する熊本市の主婦・遊佐淑代さん。料理の方法や過程などの工夫で、節電や省エネ、節水に貢献できることも数多くありました。
 


11/30掲載

 東日本大震災の影響で、原子力発電所の多くが運転停止していることによる電力供給不足から、この冬は九州にも節電要請がありました。節電の鍵を握るのは暖房器具の使い方。環境省の「九州環境パートナーシップオフィス(EPO九州)」の澤克彦さんと林秀美さんから、設備だけに頼らず暖を確保するアイデアなどを学びました。
 


12/21掲載

 環境負荷を抑えることが社会的課題となっている今、私たちには、捨てる生活習慣の見直しが求められています。「捨てない」実践例として、ハンドメード工房(菊陽町)を主宰する内田早苗さんに教わったのは、使い古しの物を素敵な日用品に再生させるリメーク術。繰り返し使う「リユース」の例では、フリーマーケットの上手な活用法を紹介しました。
 


1/25掲載


 環境問題への意識をさらに高め、本格的にエコ活動に取り組みたいと考えている人のために、一般の人も挑戦できる環境関連の資格・検定をピックアップ。ごみ減量、節水、省エネなどの取り組みを支援する県内自治体の補助金制度も掲載しました。
 



 
河川清掃イベント
緑川の日 しらかわの日
約2万人が河川敷など清掃

 昨年4月29日に緑川、8月7日に白川流域であり、延べ2万人を超す参加者が河川敷などを清掃し、古里の川に親しみました。各イベントは、県内河川の環境保全や地域づくりなどに取り組む「緑川の日実行委員会」と「白川流域リバーネットワーク」が毎年開き、熊日もエコモーションキャンペーンの一環として協力しています。清掃活動の後、各流域の本部会場では、カヌー体験や水質調査、水源水の水を当てる利き水大会などのイベントも行われました。 
 
(写真左)緑川河川敷のごみを拾う参加者=嘉島町の高田みんなの広場公園
(同右)白川でボート乗りを体験する子どもたち=熊本市の泰平橋周辺
 
 「エコ図書」贈呈
環境関連の5冊、
県内84の全高校に


 2月21日、より幅広い世代に環境への意識を深めてもらおうと、くまもとエコモーションキャンペーン事務局は県内公・私立84の全高校(分校含む)に環境関連の図書を贈りました。全校を代表して目録を受け取った森塚利コ・県公立高等学校長会会長(第一高校長)からは「環境教育に役立てたい」とのお礼の言葉がありました。
  エコ図書は、キャンペーンがスタートした2004年度から毎年、県内の全中学校に寄贈。蔵書が50冊を超えたのを機に、昨年度から高校に贈っています。今回、寄贈したのは「日本らしい自然と多様性」(岩波書店)など5冊です。



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キャンペーンを総括して
常に省エネ・省資源の配慮を
 本年度は、東日本大震災を教訓に、便利さに慣れすぎた生活のありようを見直そうというのが紙面展開のコンセプトでした。節電、節水、ごみ減量など、家庭での身近なエコ活動を取り上げましたが、中でも節電対策は、エネルギー問題に直結する切実なテーマとして、大きな関心を持たれたのではないでしょうか。
 7月の「節電とくらし」、11月の「寒さ対策と省エネ」では、家電製品に頼らず、快適に過ごすアイデアなどが紹介されました。家回りの工夫などで、涼を取り入れたり、熱気を効率よく循環させて体感温度を高めたり、自然と上手に付き合う昔ながらの知恵の素晴らしさを再認識しました。同時に、電気のありがたみをあらためて実感させられました。
 生ごみ減量をテーマにした「台所から考えるエコ」(10月)も、調理や食材の保存方法などで、節電につながるアドバイスが数多くありました。ごみが増えれば、処理に多くの電力を要します。水にしても、浄水場や下水処理場で処理するとき、家庭や学校に供給するときなどに、たくさんの電気が使われます。このように環境活動の多くは、電気と関わりがあるのです。
 この冬は九州電力管内にも節電要請があり、省エネ・省資源の大切さを痛感されたことでしょう。これからも、生きている限り、日常の一つ一つの行動で、省エネ・省資源への配慮を忘れないよう努めたいものです。

くまもとエコモーションキャンペーン 総合コーディネーター

熊本県立大学 環境共生学部教授
篠原 亮太さん



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