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熊本地域の地面の下には豊富な地下水を蓄える大きな“水がめ”があり、阿蘇外輪山の西のふもとの台地部から熊本平野へと広がっています。水位の低下が目立つのは台地の部分。菊陽町辛川の観測井戸を例に取ると、1982年に28・27メートルだったのが、2011年は23・84メートル。約30年で4メートル以上も低下しています(県調べ)。江津湖の湧水量を見ると、92年に1日当たり49万立方メートル湧き出していたのが、10年には41万立方メートルに減っています(東海大産業工学部調べ)。
原因は水の使い過ぎと思われがちですが、使用量は年々減少しているのです。それなのに地下水位は低下し湧水量は減るばかり。県環境立県推進課では、都市化や減反が大きく関わっていると指摘します。市街地の拡大などでアスファルトに覆われた地面が増え、また、減反が進み水田作付面積が減少した結果、かん養域の面積が大幅に減っているそうです。 |