家庭のごみ減量に一役
生ごみ処理機、堆肥化容器
家庭から出る生ごみを減らす対策の一つとして、家庭用の電動式生ごみ処理機や、生ごみ堆肥化容器(コンポスト)などを利用する方法があります。
電動式生ごみ処理機は、温風による乾燥型と、堆肥化資材で分解させるバイオ型に大別されます。家電量販店などで販売されており、メーカーやサイズ、性能によって4万円台〜10万円前後。利用することで生ごみの体積が減り、廃棄に伴う環境負荷などを軽減。処理物は有機肥料としても活用できます。
生ごみ堆肥化容器は、細菌の働きを利用して生ごみを肥料に変えるものです。ごみを直接土に埋めて使う地上設置型と、発酵促進剤を用い、バケツの中でごみを発酵・分解させる屋内設置型が一般的です。ホームセンターなどで購入でき、価格は容量などによって1500円〜1万円前後。また近年は、段ボール箱を利用した堆肥づくりが、安価で手軽に取り組める方法として推奨されています。
こうした生ごみ処理機や堆肥化容器の利用を促そうと、自治体が、購入の際の補助金を設ける動きが広がっています。県廃棄物対策課によると、1月現在、熊本市など県内34市町村で補助制度を実施。詳しくは最寄りの市町村へ問い合わせを。 |
なくならない飢餓
「食べ物への感謝」取り戻そう
農林水産省によると、世界の穀物生産量は2008年に過去最高の22億トンを記録しました。世界の総人口約68億人が1人当たり年間320キロ以上食べられる計算になります。ちなみに日本人は、穀物を1人当たり年間約160キロ消費。これに野菜や肉、魚を加えれば、世界から飢餓はなくなるはずですが、実際は世界人口のおよそ6人に1人が飢えに苦しみ、毎日約2万4千人が餓死しています▼要因の一つとしてアフリカなどの開発途上国では、植民地時代からの名残で、先進国に輸出するための換金作物生産を強いられてきた歴史があります。国際協力で訪ねたコートジボワールの農地でもコーヒーとカカオの大プランテーションしか見当たらず、主食はフランスからの輸入品ばかりでした。単一作物のため国際市場の影響を受けやすく、内戦などで物流が途絶えれば、途端に飢餓が襲います▼「飽食の時代」といわれる日本では年間約1900万トンの食品が廃棄されています。これは世界の食料援助量の約3倍に相当します。食べ物に感謝してきた日本人の心を取り戻す時が来たようです。 |