◆ ECO(=エコ)ラム【2】 ◆
くまもとエコモーションキャンペーン
総合コーディネーター
篠原 亮太さん(熊本県立大学環境共生学部教授) |
目標とする「低炭素社会」
省エネ・省資源は今後も必要 |
1992年にブラジルで開かれた「地球サミット」で、各国代表が「環境と開発の調和」を目指し、持続可能な社会づくりを決意しました。日本でも翌93年、地球規模で環境問題に取り組もうと環境基本法が成立しました▼人類が直面する危機に、地球温暖化と天然資源の枯渇があります。2000年に循環型社会形成推進基本法が施行され、廃棄物の発生抑制(リデュース)、再使用(リユース)、再利用(リサイクル)の「3R」の推進が始まりましたが、資源の有効利用だけでは、地球温暖化はとうてい防げません▼化石燃料そのものをなるべく使わない「低炭素社会」という言葉が用いられるようになりました。レジ袋を使わないようにする運動は低炭素社会の象徴です。しかし目標とする社会が低炭素社会と呼ばれるようになっても、私たちが省エネ・省資源などの環境活動を続けなければならないことに変わりはありません。 |
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◇しのはら・りょうた 1973年、北九州市環境衛生研究所入職。99年から現職。「くまもとエコモーションキャンペーン」総合コーディネーター。福岡県出身。 |
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◆ エコモーション Pick Up vol.3 ◆
軌道敷を覆う色鮮やかな芝生
市電“緑のじゅうたん”工事
熊本市は市電の軌道に芝生を敷き詰める、緑のじゅうたん工事を6月から進めています。「景観だけでなくヒートアイランドの緩和や騒音軽減など環境面での効果も期待」(緑保全課)されます。工事は田崎橋電停から熊本駅前電停がある「大屋根」下までの約400メートル(面積1850平方メートル)が完了。来年2月末までに市役所前―通町筋間の約280メートル(同1300平方メートル)が整備されます。その後、水道町電停までの延伸が予定され、鮮やかな“緑のじゅうたん”が街を貫くことでしょう。
この事業は、敷設後の維持管理が重要といいます。市は募金を事業の経費の一部に充てようと、団体や企業、個人のサポーターを募集しています。 問い合わせは同市緑保全課 TEL096(328)2352。 |
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芝生が敷設され、緑がまぶしい熊本駅前の「大屋根」下
=熊本市(同市提供) |
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