◆ ECO(=エコ)ラム【1】 ◆
くまもとエコモーションキャンペーン
総合コーディネーター
篠原 亮太さん(熊本県立大学環境共生学部教授) |
地下水の硝酸化 家畜ふん尿が水質に影響 |
口蹄疫(こうていえき)の発生により、畜産業の現状を知る機会が増えています。現在の畜産業は、輸入畜産品に対抗するため、専業化、大規模化が進められています▼人の食する物しか飼料とならない豚は別として、牛や馬などは人が食さない牧草を飼料としていました。しかし、豚を含め家畜業界では、速い成長、肉質の向上、事業の効率化などを目的に、海外から入ってくる高タンパクの人工飼料が使われてきました▼そのため、家畜のふん尿は窒素分が高くなり、これで製造した堆肥(たいひ)は、硝酸性窒素が過剰に含まれます。これを田畑に使うと、土壌のみならず地下水の硝酸化が起き、農作物の硝酸塩濃度も上昇します▼熊本県も例外ではありません。特に、熊本地域の飲料水源が地下水であることを考えると、畜産業の持続可能な振興には、家畜ふん尿の適正な処理や利用が欠かせません。 |
|
◇しのはら・りょうた 1973年、北九州市環境衛生研究所入職。99年から現職。「くまもとエコモーションキャンペーン」総合コーディネーター。福岡県出身。 |
|
◆ エコモーション Pick Up vol.2 ◆
便利な節水器具 機器や家電など多数登場
我慢するばかりが節水ではありません。最近は、手軽に節水できる機器や節水家電が数多く登場しています。「普段通りに生活して、結果的に節水できる」という点が重宝されているようです。
「節水コマ」は、水の出方を最大で50%調整します。台所や洗面所の蛇口に取り付ければ、4人家族で1カ月約1000リットルを節水できるそうです。また「節水シャワーヘッド」は約20%、洗車に使う「手元制御弁」は20分の洗車で5分止めれば約60リットルの節水が可能。お風呂関係では、水の入れ過ぎを防ぐことができる「風呂ブザー」、残り湯を洗濯などに利用する際の「バスポンプ」が便利です。節水型のトイレ、食器洗い機、ドラム式の洗濯機なども従来型より大量に節水できます。 |
|
|
|