提唱】熊本日日新聞社 【特別協力】熊本県、熊本市、環境省九州地方環境事務所、国土交通省熊本河川国道事務所
くまもとエコモーションキャンペーン 2010身近なエコからはじめよう! くらしの中でできるECOは何?
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最終更新 2011/06/29

  ことしもスタート エコモーションキャンペーン!  
 多くの人が環境(=エコ)について考え、それぞれの立場で行動(=モーション)を起こし、それがつながることで大きな流れをつくっていこうというコンセプトで、2004年度からスタートしたキャンペーンです。8年目となる本年度のテーマは「いま一度、自分のくらしを見直そう」。日ごろの生活を振り返り、少しでもできることから、環境に優しい行動を考えていきます。

取材協力/環境省九州地方環境事務所、NPO法人くまもと温暖化対策センター

【リビング・居間】
エアコン、テレビ使用が省エネのカギ

(左)家庭における消費電力の中で最もウエートの高いエアコンが節電対策の大きな鍵に(右)最近はコンセントを抜かずスイッチ一つで待機電力をカットできる節電タップもある

いちばん電力を消費するのは?

資源エネルギー庁調べ:2004年度電力需給の概要(03年度推計実績)
注)割合は四捨五入しているため、合計が100%とは合わない。

 使用頻度の高いエアコンとテレビの使い方がポイントとなりそうです。資源エネルギー庁によると、この二つが、家庭での消費電力量全体の約35%を占めています。エアコンは設定温度の気配りや、冷暖房効率を高めるための室内環境の工夫が大切。テレビは当然ながら、見る時間の短縮が省電力の鍵。エアコンやテレビ、ビデオ機器などは、主電源を切る、コンセントを抜く―など待機電力の削減も節電につながります。部屋を問わず、必要のない照明を小まめに消すことも重要です。
【オフィス】
空調、パソコン、コピー機、
照明器具の使い方に工夫を

 家庭より多くの電力を消費するオフィスでは、一層の節電対策が求められます。特に「消費電力が大きい空調、パソコン、コピー機、照明器具などの使い方の工夫が大切」(環境省九州地方環境事務所総務課)。軽装の「クールビズ」などエアコンに依存しない暑さ対策はもちろん、小まめな消灯の徹底、コピー機やパソコンの節電機能の有効活用などが不可欠。用紙の再利用や廃棄物の分別収集など、ごみの削減に貢献できることも少なくありません。
(左)コピー用紙の使用量削減のため裏紙の再利用も (右)暑さ対策として上着とネクタイを着用しない「クールビズ」を実施する企業も増加(写真は「スーパークールビズ」を実践する九州地方環境事務所の職員)

【洗面所・浴室・トイレ】
蛇口の開け過ぎに注意!

 水を多く使う場所では、水道の蛇口の開け過ぎに注意したいもの。例えば一般家庭の蛇口を全開にすると、1分間に約12〜16リットルもの水が出るそうです(蛇口の造りなどによって異なります)。「全開時の3分の1ほどに抑える習慣を付ければ、かなりの節水効果がある」と環境省九州地方環境事務所の遊佐秀憲環境対策課長。このほか浴槽の残り湯の活用、シャワーの使用時間短縮、トイレの流水量レバーの大小使い分けなど節水に貢献できることは多そうです。

蛇口のひねり具合でかなりの節水効果も

【勤務体系&移動手段】
移動するときも
環境に配慮して

 勤務時間の短縮や、勤務体系を工夫することで、省エネに一役買おうという動きがあります。この夏の電力需要を分散させようと、一部の企業では、休日をずらして工場などを稼働させる「輪番操業」の計画を打ち出しました。一方で、通勤や取引先への外出など移動時に環境に負荷を掛けない心掛けも重要。エコドライブや、公共交通機関・自転車の利用などは、個人レベルで即実践が可能です。

【キッチン】
節電、ごみ削減、節水・・・
実践すべきエコ多い

 キッチンでも、実践すべきエコは数多くあります。家電製品の中でエアコンの次に消費電力量が大きい冷蔵庫は、食材を詰め過ぎない、扉の開け閉めを頻繁にしない、温かい物をそのまま収納しないことなどが省電力に不可欠。炊飯器や電気ポットの保温機能の使用を控えることも、重要な節電対策です。また食べ残しをしないことは、ごみ削減に直結。食器・食材洗いは、心掛け次第で節水できます。

電源を落とせない冷蔵庫も使い方一つで省エネに貢献できる

【学校】
楽しみながらエコ意識高める

 環境学習の一環として、学校現場でも、ごみ減量や水保全、緑化推進などのエコ活動が積極的に進められています。県内の保育園や幼稚園、小学校などで環境教育を支援するNPO法人くまもと温暖化対策センターの梅田幸代さんは「エコが“当たり前”になるには、子どものころから楽しみながら環境意識を高めることが大切」と話します。節電の機運の高まりにより、新たに取り組めそうなエコがまだまだたくさんありそうです。

給食の食べ残しを使って堆肥作りに取り組む
熊本市立清水小の児童



どれだけ実践していますか?

エアコンは設定温度に気を配っている。
テレビは節電のため、長時間見ない。
必要のない照明は小まめに消している。
長時間外出する時はコンセントを抜く。
家電製品によって「主電源オフ」を心掛けている。
パソコンは以前より明るさと音量を落として使っている。
冷蔵庫の開け閉めや詰め過ぎに気を付けている。
節電のため電気ポットなどの保温機能はなるべく使わない。
省エネのため、野菜の切り方など料理の仕方を工夫している。
シャワーの使用時間を短くしている。

浴槽の残り湯を洗濯に使っている。
水道の蛇口は必要以上に開栓しない。
風呂は家族でなるべく間隔を開けずに入っている。
トイレの水の流し過ぎに気を付けている。
エコドライブを実践し、車の利用を以前より減らしている。
買い物にはエコバッグを持参している。
ごみは細かく分別して捨てている。
ごみ減量のためリサイクルを実践している。
太陽光発電を利用している。
公共交通機関や自転車を積極的に利用している。


どれだけ実践していますか?

場所によって照明を小まめに消している。
エアコンは設定温度に気を配っている。
「クールビズ」を実施し体感温度を抑えている。
網戸の利用など効果的に風を取り入れる工夫をしている。
緑のカーテンを設置して窓からの熱を抑えている。
コピー機やパソコンなどの節電機能を活用している。
短時間でも離席する際はノートパソコンのふたを閉じる。
少数階の移動はエレベーターをやめ階段を使う。
裏紙の再利用などコピー用紙の節約に努めている。
事務用品などは詰め替え品を活用している。
マイ水筒持参など、ごみ減量に努めている。
エコドライブを実践している。
公共交通機関や自転車を積極的に利用している

学校エコチェック
電気を無駄に使わないよう声かけしている。
ごみの分別収集に協力している。
「3R」を実行している。
給食を残さず食べている。
水道の水を出しっ放しにしない。
緑のカーテン作りなど緑化活動に取り組んでいる。
環境ISOの取り組みに参加している。
地域の清掃活動に参加している。
エコチェックはいかがでしたか?
 「エコチェック」の中で、皆さんはどれだけ、実践していますか? このチェックシートは、エコ活動の実践の優劣を競うものではなく、普段、どれだけ環境のことを考えながら生活を送っているかを振り返ってもらうために設けました。
 一人一人の行動は小さくても、みんなの力が積み重なれば、大きなエコにつながります。「エコチェック」を参考にしながら、環境に配慮した取り組みを一つずつ、できることから実践し、自分のライフスタイルを見直してみてはいかがでしょう。


くまもとエコモーションキャンペーン
総合コーディネーター

熊本県立大学 環境共生学部教授
篠原 亮太さん



◇しのはら・りょうた
1973年、北九州市環境衛生研究所入職。99年から現職。「くまもとエコモーションキャンペーン」総合コーディネーター。福岡県出身。
ネルギー確保へ “個人で賄う”時代来るべき

 東日本大震災は、自然災害の恐ろしさと同時に、電気・エネルギーに依存してきた社会に大きな警鐘を鳴らしました。
 東京電力福島第1原子力発電所の事故で原子力発電の安全性に不安が高まる中、代替エネルギーとして、二酸化炭素(CO)を出さない太陽光や風力などの自然エネルギーに期待が寄せられています。しかしこれらは、自然条件に出力量が左右されやすいなど課題も多く、本格的な普及にはまだ時間がかかりそうです。大切なエネルギーを無駄にしないためにも、「自分で使うエネルギーは自分で賄う」ような個人レベルでエネルギーを確保する時代が早く来るべきなのかもしれません。
 夏場の電力不足が心配される中、節電の機運が高まっています。震災は私たちの生活スタイルを見直す契機にもなったのではないでしょうか。省エネや環境保全のために何をすべきか、見直せることはないか―。日ごろから実践できるエコ活動をエコモーションキャンペーン企画で取り上げ、皆さんと共に考えていければと思います。
 来月からの特集で、コラムを連載します。環境に関する身近な話題を紹介しながら、エコ活動の本来の目的や大切さをお伝えできればと考えています。

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紹介された方にはエコグッズプレゼント!!  常生活の中でエコに関して工夫し取り組んでいる「エコアイデア」を募集します。ユニークなものも歓迎します。節電、省エネ、節水、ごみ減量など、ジャンルは問いません。内容を100字程度でまとめて下記まで送ってください。写真もお待ちしています。いただいたアイデアの一部は、くまもとエコモーションキャンペーンのホームページ内に掲載。紹介された方には、エコグッズをプレゼントします。

■応募方法
 あなたの「エコアイデア」(100字程度)と住所・氏名・年齢・性別・職業・電話番号、匿名(ペンネーム可)での掲載を希望する場合はその旨を明記し、〒860‐8506、熊本市世安町172、熊本日日新聞社広告局「エコアイデア」係へはがきか封書でお送りください。

ファクス(096-372-8711)、メール(eco@kumanichi.co.jp)でも受け付けます。7月26日(火)必着。

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