株式会社西原商店

資源循環型社会の実現へ力尽くす

─資源リサイクル業界の状況はいかがですか。

西原 世界中から廃プラスチック(廃プラ)や古紙などを輸入していた中国が、国内の環境悪化などを理由に昨年12月いっぱいで受け入れを全面停止しました。そのため日本では、コロナ禍の影響もあって国内にたまっていた大量の廃プラなどを、最後に駆け込むように船に乗せ、中国に送りました。そのような駆け込みの背景には、廃プラが再資源化しにくい上、日本国内で処分もできない状況があります。まだ中国に代わることのできる輸出国は見つかっておらず、廃プラはたまる一方です。容器包装プラスチック(容器プラ)などは軽いため、大きな台風に直撃されれば遠くに飛んで海に漂うことになります。昨年7月からレジ袋の有料化が始まりましたが、それで問題が全て解決するわけではありません。資源化できない廃プラをどうするのか、長期的視点に立った解決策が望まれます。

─紙や鉄リサイクルの状況はどうですか。

西原 昨年は鉄の需要が比較的安定していました。しかし今後の予測は困難です。古紙については新聞向けの需要が全国的に下落傾向にあります。近年は紙の回収率が82%に対し再利用率は64%という状況で、その差18%をどう縮めるかが課題です。紙はシュレッダーにかけると繊維が細かく断たれるため再利用が困難になります。再利用の用途を開発するだけでなく、廃プラ同様、燃やして再生可能エネルギーに変換するなど、こちらも長期的視点に立った対策が求められます。

代表取締役 西原 茂雄氏

─昨年7月は豪雨による災害が起きました。

西原 当社も災害ごみへの対応に参加しましたが、その一方で当社専務が中心になって社員10人とパッカー車などトラック5台を使い7月19日と26日、人吉市で災害ごみの撤去や分別などのボランティア活動を行いました。熊本弁で「できるしこ」(できる限り)ではありますが、われわれは熊本地震の経験を生かして、落ち着いた対応ができたのではないかと思っています。

─今年の抱負をお聞かせください。

西原 持続可能な開発目標「SDGs」を共有するネットワークを形成し、環境問題に対処するための方策を検討できたらと考えています。われわれリサイクル業界が排出事業者と消費者、行政と市民の間に立ち、資源循環型社会実現の〝受け皿〟になれるよう力を尽くしたいですね。そのためにも当社の経営を後継者にバトンタッチする時期にきていると思っています。

7月19日の人吉市での災害ボランティア活動の様子

概要

所在地 〒860-0831 熊本市中央区八王寺町29-8
【電話】096(378)0657
事業内容 製紙原料部門、鉄鋼原料部門、非鉄金属原料部門、一般廃棄物処理業、産業廃棄物処理業、ビルメンテナンス業
設立 昭和49年3月
資本金 1,000万円
役員 代表取締役/西原茂雄
専務取締役/西原 哲
取締役/正木 勇、山見直人
従業員数 約250人
営業所 城南営業所、浜線ECOセンター、福岡久山営業所、八代営業所、鹿児島営業所、田崎営業所
関連会社 (有)西原運輸、(株)ニムコ
ホームページ https://www.nishihara-shoten.com/

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