株式会社TMビルディング

ビル事業の質向上へ足場固めに注力

─コロナ禍に伴う、繁華街の人出の変化をどう見られていますか。

松尾 全国的な感染拡大が懸念された春ごろから落ち込んでいます。持ち直した時期もありましたが、1カ所でクラスターが起きニュースになれば客足が遠のき、落ち着けば少し増えるという繰り返しです。しばらくはこの状況が続くのではないでしょうか。ほとんどの飲食店では、フェースシールドやマスクの着用、換気、消毒などの感染症対策を実施していますが、そうでない店が一部あるのは残念ですね。そんな中で集客できている店は多く、人気店はいずれも感染症対策に力を入れており、それが客側の安心感につながっているのでしょう。利用客も感染を拡大しないため、繁華街のにぎわいを絶やさないためにも、自覚を持って感染症対策に努めてほしいですね。私たちもビルの所有者、管理者として建物の清掃・消毒に取り組んでいます。

─ビル事業への影響について聞かせてください。

松尾 当社は、熊本をはじめ札幌や大阪、福岡など8都市の市街地に30棟以上のテナントビルを所有しています。客足が遠のき営業が厳しいテナントもあり、家賃の入金が遅れがちなところには、期間を猶予したり、分割入金を受け入れたりするなど柔軟に対応しています。入金状況については地域で差があり、全国的に見て感染拡大傾向にある札幌では遅れがほとんどない一方、熊本はちょっと元気が足りないように感じられます。入居率はやや下がり気味ですが、一方で出店者も多く、例えば福岡では昨年、7棟で20件ほどの退店に対して15件の入店がありました。また、当社社員については、難しい状況下で事業に取り組む意識が変わりました。よりよいテナントの入居につなげるにはどうしたらいいか、テナントをサポートするには何をすればいいか、より前向きな気持ちを持ち始めたと実感しています。私も社員もいい勉強の機会を得られています。

代表取締役社長 松尾 俊昭氏

─ビルの取得状況に変動は。

松尾 昨年はありませんでした。進めていた案件は、コロナ禍も影響し契約までには至りませんでした。貸ビル事業者に対して国の支援制度が整備されておらず、全国的に売買の動きが鈍っている状況です。現在、検討中の案件については、さまざまな条件を見極めて決めたいと思います。コロナ禍はまだまだ続くでしょう。今年はビル取得よりも、既存ビルの稼働率や入居者の質、私たちのサービスを向上させるための足場固めに取り組みます。すでに全国の管理会社と打ち合わせを始めています。

TMビルディング本社ビル

概要

所在地 本社 〒860-0013 熊本市中央区通町37
大阪支店 〒542-0083
大阪市中央区東心斎橋2丁目1-4
TM14ビル
事業内容 不動産賃貸業(熊本13棟、福岡7棟、鹿児島1棟、岡山2棟、大阪3棟、札幌5棟、広島1棟、沖縄1棟)
設立 平成5年12月24日
資本金 3,500万円

熊本日日新聞社

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