一貫グループ

医療と福祉通じ地域づくりに貢献

─コロナ禍の影響は。

永野 グループには天草慈恵病院をはじめ医療・福祉施設を運営する社会医療法人稲穂会と社会福祉法人慈永会がありますが、通院や通所が減ったことで共に減収となった一方、緊急時に向けた備蓄品の購入に相応の予算を費やしました。各施設では、さまざまな感染症対策に取り組むのはもちろん、医師や看護師、生活支援員、事務職らでコロナ対応チームを組織し、定期的に勉強会やミーティングを重ねるなどして、感染者発生時に早急に対応できるよう備えています。昨年は中国から技能実習生数人を受け入れる予定でした。語学を含めた教育や住居などの態勢を整えていましたが、今のところ来日の見通しが立っていません。

─重症心身障害児(者)施設「はまゆう療育園」が新築・移転しました。

永野 「はまゆう療育園」は敷地面積4万平方㍍強、免震+PC(プレストレスト・コンクリート)工法による地震に強い4階建ての建物で、4月に竣工しましたが、コロナ禍のために移転が6月にずれ込みました。循環空調機システムを導入した重症管理室や機械浴・特殊浴、リハビリ室、多目的に使える大ホールなどのさまざまな設備、機能を備えており、規模は従来と同じ170床です。入所者は県内だけでなく遠くは沖縄からも来られています。当園は1973年、身体的、精神的障害が重複かつ重症である子どもを中心に医療、看護、介護など必要な療育を提供する施設として誕生しました。職員が入所者の親代わりをする「一人親代わり制度」や、人権を擁護する「コミッティー制度」といった取り組みを長く続けてきましたが、今後も障害のある人も幸せに暮らせるノーマライゼーションの精神を大切にした施設づくりを目指します。大ホールは現在、苓北支援学校に貸し出しており、今年中に敷地内に同校が建設される予定です。

会 長 永野 義孝氏

─今後の抱負を聞かせてください。

永野 天草は年々、人口が減少しています。こうした地域では医療や福祉の機能を集約させた方が住民がサービスを享受しやすいと考え、天草慈恵病院を中心とした医療と介護のコミュニティー事業に長年取り組んできました。私は年齢的にも務めを全うすることが難しくなりましたので、今年6月の役員会を機に退任し、役員の若返りを図りたいと考えています。後進となる若い人たちは稲穂会、慈永会それぞれの経営理念を忘れず、豊かに暮らせる地域づくりの一翼を担ってほしいですね。

2020年6月に新築移転した「はまゆう療育園」

概要

所在地 社会医療法人 稲穂会 天草慈恵病院
 〒863-2502 天草郡苓北町上津深江278番地10
 【電話】0969(37)1111
社会福祉法人 慈永会
 重症心身障害児(者)施設 はまゆう療育園
 〒863-2503 天草郡苓北町志岐1215番地
設立 稲穂会 昭和60年10月 慈永会 昭和47年5月
理事長 稲穂会 永野忠相 慈永会 永野義孝
従業員数 545人(グループ全体)
関連施設 ○稲穂会:介護老人保健施設慈恵苑、天草慈恵病院介護医療院、居宅介護支援事業所ケアプランサービスJCS24、訪問看護ステーションはまゆう、ヘルパーステーションJCS24、通所リハビリテーション蕩蕩館、天草慈恵病院健診センター、住宅型有料老人ホーム和
○慈永会:第2はまゆう療育園、養護老人ホーム寿康園、特別養護老人ホーム梧葉苑、ふれあいスペース如水館
ホームページ 稲穂会https://www.inahokai.com/
慈永会https://www.jieikai.com/

熊本日日新聞社

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