KMバイオロジクス株式会社

明治グループのメリット生かし成長

─事業開始から1年半がたちました。昨年の取り組みをお聞かせください。

永里 昨年1月より「工場制」を導入し、熊本、菊池、阿蘇、合志の各工場長の責任の下に、製造・品質管理から安全管理、原価管理などすべてを行う体制を敷きました。加えて、品質保証を担当する部署が製造や試験の検査結果に問題がないか、工場ごとに横串を入れる形でチェックできる体制も設けました。さらに各職場で毎月、職場懇談会を開き、コンプライアンステーマについて考える機会を設けるなど、コンプライアンス順守の意識向上、コミュニケーションの活性化を図っています。また、昨年の年初には企業理念と行動指針を策定しました。従業員の目指すべき姿をしっかり固め、浸透させようとしているところです。本年4月には企業理念、行動指針を体現し優れた行動を取った従業員を表彰する機会も予定しています。

─業績はいかがですか。

永里 昨年は当社製品の販売ルートを大きく変更しました。ワクチンは4月から、明治グループのMeiji Seika ファルマが販売を開始。既存の販売ネットワークを生かして連携することで、シナジー効果の発揮を目指します。血漿分画製剤は8月から、日本血液製剤機構が販売することに。長年蓄積された販売力を持つ同機構と提携したことで、売上増を期待しています。こうした販路の変更も相まって、今年3月期の売上高は395億円、営業利益は35億円を見込んでいます。さらにパンデミック(世界的流行)発生時に5700万人分の新型インフルエンザワクチンを生産する合志事業所に、ヒト用ワクチン主力製品の製剤化工程を順次移管し、新たな拠点として稼働する予定もありますので、さらなる成長につなげたいですね。

代表取締役社長 永里 敏秋氏

─新たな取り組みや、今後の展望を。

永里 新型インフルエンザに備えて500万人分の「プレパンデミックワクチン」製造を急いでいます。また、「5種混合ワクチン」の承認申請に向け準備も進めています。海外展開も視野に入れ、ヒト用・動物用ワクチンのASEANでの販売を検討しており、現地の明治グループ子会社のネットワークが生かせると考えています。また、学生の工場見学などを積極的に受け入れ、開かれた企業にしていきたいですね。地域交流や地域貢献できるイベントにも参加し、県民の皆さんに当社の名前や事業について認知していただけるよう取り組みも強化していきます。

2017年に竣工した合志事業所

概要

所在地 〒860-8568 熊本市北区大窪1丁目6-1
【電話】096(344)1211
事業内容 ヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究・開発・製造・供給、新生児マススクリーニング検査
設立 平成30年3月7日
資本金 100億円
役員 代表取締役会長/松尾正彦
代表取締役社長/永里敏秋
取締役/左座理郎、佐々木優慈、中山峰男、本松 賢、西川正明
監査役/松住峰夫、富田正夫
従業員数 1,928人(2019年7月現在)
事業所 本社/熊本事業所、菊池研究所、合志事業所、阿蘇事業所、配送センター(大津町)、東京営業所
ホームページ https://www.kmbiologics.com/

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