金剛株式会社

嘉島新工場を出発点に創造的復興へ

 ―いよいよ嘉島町の新工場が動き出しました。

 田中 熊本地震被災からの再建を目指し、嘉島町に新工場を建設しました。敷地面積は約3万4000平方メートル、建築面積は約1万2000平方メートルです。メーカーとして最も大切な工場が昨年末から稼働できるようになったのは、応援していただいた地元の皆さまのおかげです。世界でもトップクラスの最先端設備を導入しましたので、ここから生まれる製品を社会のために役立てられるよう、全社員一丸となって取り組みます。

 ―国が進める「未来投資戦略」にも呼応しているようですね。

 田中 日本の製造業全体が大きな試練を迎えています。その危機感の中で熊本地震に遭い、金剛にとっての創造的復興とは何かについて考え抜いた結果、若い力が先頭に立って社会とつながる工場という概念が形となってきました。これまで培った信頼に加え、多様化する社会ニーズに個別に応えるモノづくりは、国内製造業のモデルとして注目されています。落成式では“ファースト・ペンギン”として頑張るよう励まされました。群れの中で最初に海に飛び込むペンギンは多くの魚を捕るという例えですが、とてもありがたく、重く受け止めました。

代表取締役社長 田中 稔彦氏

 ―新工場操業記念講演会に、講師として建築家・隈研吾氏を招かれました。

 田中 空間の中に、安心・安全を含めた新しい価値をつくり出すことが金剛の使命です。社会ニーズは劇的に変化しており、世界に影響力を持つ隈氏のビジョンはその価値観を左右します。被災地への貴重な助言になると思い依頼したところ、快諾していただきました。特に熊本城などの復興への励ましは力強く、東京オリンピックで注目される新国立競技場の設計でも、熊本にエールを送る仕掛けがあるようです。金剛は金属製品メーカーで、隈氏は木のイメージが強い方ですが、木材以外を否定されるのではなく、それぞれの素材の良さを理解し生かすことを訴えておられたのが印象に残りました。

 ―これからの事業戦略は。

 田中 生産性を上げる方法は、省人化だけではありません。省人化は、製品やサービス開発にさらに注力する態勢づくりの一環だと捉えています。前期決算は損失になりましたが、工場の移転など原因ははっきりしています。超大型投資のため数年は特別損失が避けられませんが、新規分野への挑戦を計画通りに進め、数年後には黒字転換し、地域や業界をけん引する責任を果たしたいと考えています。

嘉島町に建設された新工場

会社概要

所在地 〒860-8508 熊本市西区上熊本3-8-1
【電話】096(355)1111 FAX096(352)0227
設立 昭和26年(創業昭和22年)
事業内容 オフィス、文化施設関連設備の製造販売
資本金 6,000万円
従業員数 300人
役員 取締役相談役/谷脇ユミ子
代表取締役社長/田中稔彦
専務取締役/北野秀和
取締役/宮野孝幸、永野 章、中村卓也
取締役(非常勤)/宮﨑由志子、植木雅洋、田中浩子
監査役/柴田智子
支社・支店・営業所 東京、仙台、金沢、静岡、名古屋、大阪、岡山、広島、高松、福岡、大分、佐賀、長崎、熊本、八代、天草、宮崎、鹿児島、沖縄、台北
グループ ㈱コンゴー測器、㈱ケイ・ティ・エス、㈱アスカ、㈱谷脇ビル、㈱御免屋、㈱ホテルサンルート熊本、㈱SPACE2020
ホームページ https://www.kongo-corp.co.jp/

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