KMバイオロジクス株式会社

信頼回復に向け組織を刷新、強化

 ―事業開始から約半年がたちました。

 永里 明治グループと県内企業7社による地元連合、県が出資して昨年7月、「KMバイオロジクス」として新しいスタートを切りました。この半年は、化血研時代の不整合問題で失った信頼を取り戻すための仕組みづくりを中心に行い、二度と法令違反などを起こさないよう、ガバナンス(組織統治)が効いた組織と体制、管理方法を整備しました。

 ―具体的には。

 永里 取締役は、代表取締役社長である私を含め明治グループから4人、県内地元企業連合から3人、監査役はそれぞれから1人ずつという構成で、外からしっかり監視できる体制となっています。そして経営会議を月に2回、取締役会を2カ月に1回開催。内部的にはレポートラインを構築し、現場で起こっていることが速やかに上層部に伝わる、また、トップが出した指示命令が末端まで届く仕組みを整えました。業務の監査機能を強化するとともに、現場の悩みや課題を把握するための職場懇談会を毎月1回行っています。職場環境や社員の健康管理体制なども見直したほか、仕事が属人化しないよう業務の標準化、“見える化”を進め、人事異動を流動的に図っていきます。

代表取締役社長 永里 敏秋氏

 ―いよいよ本格的に動き出されますね。

 永里 今月7日の年始式で、社員に向けて企業理念を発表すると同時に、同月1日から導入する「工場制」について説明します。これまでは本社がすべての生産拠点を見る形でしたが、熊本、菊池、阿蘇、合志の各事業所に工場長を置き、その下に製造部長、品質管理部長がいるしっかりとした責任体制を敷き、それを本社機能が監視する体制に刷新しました。新しい会社になったことを内外で認識してもらうため、制服も今月から変更します。また、合志事業所が春には厚生労働省からの許可を受け、本格稼働する予定です。細胞培養法による新型インフルエンザワクチンの生産・供給能力は、日本の人口の約半分の5700万人分の規模を持ち、プレパンデミック(大流行前)に備えた準備も整えています。合志はキャパシティーが大きい工場ですので、本社の製造ラインを一部、移す計画も立てています。

 ―今年の抱負をお聞かせください。

 永里 信頼回復のため、社内的な作業の見える化を進めるだけでなく、外部に向けて開かれた企業にしていきたいですね。生まれ変わった姿を発信し、地域イベントへの協力や大学との共同研究にも取り組み、地域に貢献していきたいと考えています。

昨年9月に竣工した合志事業所

概要

所在地 〒860-8568 熊本市北区大窪1丁目6-1
【電話】096(344)1211
事業内容 ヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究・開発・製造・供給、新生児マススクリーニング検査
設立 平成30年3月7日
資本金 250億500万円
役員 代表取締役会長/松尾正彦
代表取締役社長/永里敏秋
取締役/左座理郎、佐々木優慈、中山峰男、本松 賢、西川正明
監査役/松住峰夫、富田正夫
従業員数 1905人(平成30年7月現在)
事業所 本社/熊本事業所、菊池研究所、合志事業所、阿蘇事業所、配送センター(大津町)、東京営業所
ホームページ http://www.kmbiologics.com/

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