一貫グループ

官民協働で外国人スタッフの育成へ

 ―今年4月、創立50周年を迎えられます。記念事業などについて教えてください。

 永野 天草慈恵病院の前身となる永野医院を開院して50年になります。そこで記念事業の一環として、地元の法證寺ご住職の村上和光氏の法話や、「国家の品格」などの著書で知られる藤原正彦氏の講演会を開催しました。今年1月には作家の落合恵子氏の講演会を、そして4月にはタイで洞窟に閉じ込められた少年たちとリーダーを招いた交流会を開く予定で準備中です。また全7コースの職員旅行も昨秋から随時実施しているほか、将来の経営参考資料とすべく記念誌を発行します。

 ―CCRC(継続介護付きリタイヤメントコミュニティー)の(しん)(ちょく)状況はいかがですか。

 永野 天草慈恵病院から重症心身障害児(者)施設「はまゆう療育園」一帯を医療・福祉エリアとして捉えた、地方版CCRCに取り組んでいます。なかなか進んでいませんが、昨年10月、当院内に県内で初となる介護医療院を開設しました。医師が常駐し、要介護1以上の高齢者に医療や看護、生活支援などのサービスを提供する施設で、高齢者が生活をしながら長期にわたり医療を受けられます。また、療育園の新築・移転を進めています。敷地面積は4万平方メートル強、免震+PC(プレストレスト・コンクリート)工法による地震に強い建物で、規模は現在と同じ170床です。熊本地震の影響もあって当初のスケジュールよりやや遅れていますが、2020年3月の完成を目指しています。

会 長 永野 義孝氏

 ―医療・介護分野での人材不足を解消するため、地域で連携して取り組まれていますね。

 永野 医療・介護に限らず、建築や農業の分野なども地方の人材不足は大きな課題で、当面は外国からの人材に頼らざるを得ないでしょう。外国人に関わる技能実習制度が一昨年に改正され、対象職種に介護等が加えられましたが、いまだ方向性がはっきりしていません。そのような状況ですが、行政を含めた多業種の横断的な協議会を発足させ、地域全体で受け入れ体制を整えようと準備を始めています。今、外国人の就労環境問題が指摘されていますが、よりきめの細かい指導や援助・育成をする環境を整え、日常生活にも配慮するなど地域全体で協力していくことが必要であると考えています。いわゆる多文化共生社会の実現です。そして、将来は自国に戻って医療や福祉の分野で活躍してほしいですね。また個人的には、次世代を担う後継者に事業をどう継承していくかも今年の課題です。

明るい平和な朝が多くの人に訪れるよう願いが込められた「朝」(圓鍔勝三作/1997年)はグループのシンボルでもある

概要

所在地 社会医療法人 稲穂会 天草慈恵病院
 〒863-2502 天草郡苓北町上津深江278番地10
 【電話】0969(37)1111
社会福祉法人 慈永会 
重症心身障害児(者)施設 はまゆう療育園
 〒863-2503 天草郡苓北町志岐1059番地
 【電話】0969(35)1258
設立 稲穂会 昭和60年10月 慈永会 昭和46年9月
理事長 稲穂会 永野忠相 慈永会 永野義孝
従業員数 542人(グループ全体)
関連施設 ○稲穂会:介護老人保健施設慈恵苑、天草慈恵病院介護医療院、居宅介護支援事業所ケアプランサービスJCS24、訪問看護ステーションはまゆう、ヘルパーステーションJCS24、通所リハビリテーション蕩蕩館、天草慈恵病院健診センター、天草慈恵病院附属保育園、住宅型有料老人ホーム和
○慈永会:第2はまゆう療育園、養護老人ホーム寿康園、特別養護老人ホーム梧葉苑、ふれあいスペース如水館
ホームページ 稲穂会http://www.inahokai.com/
慈永会http://www.jieikai.com/

熊本日日新聞社

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