【提唱】熊本日日新聞社【特別協力】熊本県、熊本市、環境省九州地方環境事務所、国土交通省九州地方整備局熊本河川国道事務所 【企画・制作】熊本日日新聞社 業務推進局
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 熊本市の中心市街地から車で約15分。北区と中央区にまたがる標高152mの立田山一帯は、開発防止のために民有地を県、熊本市が買い上げて自然の森に戻し、生活環境保全林「立田山憩(いこい)の森」として健康づくりや触れ合いの場として幅広い世代に利用されています。市街地に残された貴重な自然は、子どもたちの格好の遊び場であるだけでなく、自然の営みを身近に感じることのできる“生きた教材”でもあります。

※生活環境保全林=森林の持つ大切な機能の一つ、「森林の保健休養機能」を十分に発揮させるために整備された森林のこと。森林内に遊歩道やあづまやなどの施設を整え、森林空間をレクリエーションの場として市民に広く活用してもらうことを目的としている。



60組・140人の親子連れ 見て触れて歓声、感動

初夏・水辺のザリガニ探検
7月3日(日)10時〜12時
立田山・湿生植物苑

 7月3日(日)、立田山で30年近く月例の自然観察会を続けている立田山自然探検隊主催の「初夏・水辺のザリガニ探検」が行われ、集合場所のお祭り広場に約60組・140人の親子連れが集まりました。
 参加者は、自然観察指導員で同隊代表の藤井由幸さんから気を付けるべき動植物について説明を受けた後、ザリガニ釣りを行う湿生植物苑に移動。山で拾った枝にタコ糸でエサのスルメを付けて、いざ釣りスタート!

▲一斉に池に釣り糸を垂らし、ザリガニ釣りに熱中する参加者
 15分ほどすると、あちこちでザリガニを釣り上げた子どもたちの歓声が上がりました。ほかにも、コモリグモやタイコウチ、トノサマガエル、シオカラトンボ、サワガニなどが捕れ、熊本市立博物館学芸員の清水稔さんが、それぞれの生き物の名前の由来や習性などを説明。また、事前に「捕った生き物は、生態系に影響を与える可能性があるので持ち帰らずに、必ず元いた場所に返すこと」との注意があり、最後は生き物たちを湿地に返して楽しい“探検”を終えました。




▲清水さんの説明に真剣に耳を傾ける子どもたち




市街地に残る貴重な緑地近年は温暖化などの影響も

 立田山自然探検隊では、年間を通して立田山を活用した活動を行っています。例えば、山から切り出したモウソウ竹を使ってご飯を炊くデイ・キャンプ、キノコやつる植物、夜行性動物の観察など、豊かな自然が残る立田山ならではのさまざまなメニューを展開。
 「決して希少種がたくさんいるわけではありませんが、他の山に比べ樹種が豊富なため、周辺では多様性に富んだ動植物を見ることができます。例えば、キノコは約60種が確認されているほか、トンボは30種近くが見られます」(藤井さん)。
 昔は、ごく当たり前だった里山の風景と、そこに生息する生き物たちも、宅地化をはじめとする開発の波でその面積と数が減っています。そうした中で立田山は、「これだけ市街地に近いところにこれほどの規模の緑地が残っており、全国的に見ても珍しい所」と話します。
 そんな立田山にも「地球温暖化や特定外来生物の影響が見られる」と、清水さんは言います。「クマゼミの生息域が北上し、立田山ではクマゼミがアブラゼミの数を上回っていると推測されます。また、池ではブルーギルなどの特定外来生物も確認されています」
 自然の営みの中ではごく当たり前のことも、普段自然に触れる機会の少ない子どもたちにとっては感動を覚える出来事です。藤井さんは、「その体験をきっかけに、一回でも多く親子で足を運んでもらい、立田山のファンになってほしい」と願います。「時間は掛かっても、それが自然を大切にしたいという気持ちを育みます」
 自然が長い時間をかけて少しずつ豊かになっていくのと同様、環境やエコへの意識を高めることも、一朝一夕にはできないというわけですね。






▲トンボや水鳥が数多く観察できる、通称「トンボ池」


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立田山自然探検隊の代表・藤井由幸さん
自然を見る目や感じる心を子どもたちに育んでほしい!
 立田山自然探検隊は、1987年に立ち上げました。70年代に立田山周辺の宅地化が進んだため、開発防止のため県と熊本市が民有地の買収を進め、95年に約150ヘクタールの「立田山憩の森」が完成しました。その森を活用し、野鳥観察や木工体験など、親子で自然に触れる機会を提供しようと活動を始めました。
 現在、隊員(スタッフ)は12人で、会員は30家族・約100人です。8月を除く毎月1回、さまざまな“探検”イベントを開催していますが、30年に及ぶ活動でこれまでの参加者は延べ1万3千人に上ります。
 私たちの活動に参加したのがきっかけで、子どもの「自然を見る目や感じる心」が育まれるのはもちろん、その子どもたちがまた、自分の子どもを連れて立田山に遊びに来てくれるようになればうれしいですね。



次回は8月31日(水)の熊本日日新聞朝刊に掲載予定
8月7日に行われる、白川流域の一斉清掃イベント「しらかわの日」について紹介します。




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